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「京都市循環型社会推進基本計画(案)」についての意見書

2010年3月12日
京都市環境政策局循環型社会推進部循環企画課 御中
 
「京都市循環型社会推進基本計画(案)」についての意見書
 
特定非営利活動法人
コンシューマーズ京都(京都消団連)
理事長 原  強
 
「京都市循環型社会推進基本計画(案)」についての意見を表明します。
 
1 「ごみ半減」について
 今回の計画案では「みんなで目指そう!ごみ半減!」とのキャッチフレースがつかわれています。正確さを求めるならこの表現でよいのかという問題がありますが、わかりやすく目標を示すという点ではこれでよいと思います。私たちも、1991年10月27日に開催した第22回京都消費者大会で「ゴミ半減化宣言」を採択したことがあります。当時はリサイクルによってごみが半減できるという考え方で、いまから思えば不十分さがありますが、目標は高く、現実は足もとからという行動をよびかけることが意味があったものと思います。それが、今回の計画案では「発生抑制」からはじまる循環型社会へのビジョン・目標として「半減化」を根拠をもってよびかけるということですので、意義があることと思います。この目標に向かって有効性のある施策が積み上げられることを要望します。
 
2 温室効果ガス削減目標との関わりについて
 今回の計画案では「環境モデル都市」として温室効果ガス削減目標とリンクさせてごみ削減をめざすということが強調されています。これはとても大事なことであると思います。そのことを前提にして、温室効果ガス削減目標に関わって関連する計画が順次策定されていく過程にありますので、その進捗状況に応じて今回の計画案についても補強していただくことが必要になると思います。また、これまであいまいなままで議論がされてきたごみ減量が具体的に温室効果ガスの削減とどのようにリンクするのか、科学的知見をあつめて算定根拠を明確にする作業をいそぎすすめてもらいたいと思います。
 
3 レジ袋削減運動について
 今回の計画案でもレジ袋削減は重要な施策として想定されています。この点では、この間、レジ袋有料化推進懇談会のもとで「京都方式」として注目された行政、事業者、市民団体が「協定」をかわしながら取組みをすすめることが行われてきましたが、残念ながらこの取り組みは「足踏み」状態にあります。京都市がリーダーシップを発揮し、取組みを前にすすめるべき時期です。コンビニやドラッグストア、百貨店、書店などのレジ袋削減について具体的な取組みをはじめるべきです。もちろん業種ごとの実態があるので、一律的な取組みはむつかしく、「有料」にこだわらなくてもできる方法があればそれも推奨してよいでしょう。しかし、取組みの実効性をあげるためには、近い将来、京都の、一定規模以上の販売店ではレジ袋がこれまでのように無料で配布されることはないということを行政的に決めることも検討すべきでしょう。
 
4 事業所のごみ削減について
 私もオフィスビルからの蛍光管回収の取組みに関わり、事業所からのごみ排出の現場を見ることがあります。また、私の事務所があるビルのごみ排出には毎日のこととして関わっています。京都市のごみ減量を考えた時、当面の最重要課題として事業所のごみ削減を計画的にすすめることが必要でしょう。一般市民はそれなりに分別に協力し、有料制にも協力しています。事業所のごみ排出ルールについては、啓発を先行させながらも、きびしく指導してもらうことが必要です。もちろん京都は零細事業者が多いので、現場では柔軟な対応も必要でしょうが、原則はきびしく取組みを推進していただくことを要望します。
 
5 多様な資源ごみの回収のしくみについて
 この課題はとても大切なものです。とくに、毎日はでないけれど、ときに出る「やっかいなごみ」や「貴重な資源になるごみ」の回収をすすめていくためのしくみをつくることは困難な問題がともないますが、ぜひともすすめてもらいたいものです。この点から、今回、「資源回収拠点」の考え方が出されてきました。市民にとってわかりやすく、身近なところに回収拠点が設置されることが大事である一方、効率性ということにも目を配りながら、実効ある取組みがすすめられることを期待します。
 
6 施設整備計画に関わって
 施設整備計画という問題は、市民にとってはなかなか見えにくい問題ですが、「ごみが半減したらごみ処理施設はどうなるのか」という視点から、わかりやすく、また正確に市民に伝えていただくことを希望します。また、それぞれの関連地域での合意形成についても京都市として十分な説明責任を果たしていただくことをお願いします。
 
7 ごみ事業の効率改善について
 今回の計画案では、ごみ事業の経営効率をいかに改善していくのかという視点からの検討や提案がされていません。ごみ事業の原価の考え方や、ごみ事業会計の在り方をふくめてあらためてきちんとした検討をしていただくように要望します。
 
8 ごみ有料化財源の活用について
 ごみ有料化にともなう財源の活用に関わっては、市民に対して十分な説明ができていないように思います。また、その活用方法についてもオープンに議論されるべきだと思います。ごみ有料化の時点で確認されたように、この財源は特定財源ではないかもしれませんが、基本的にはごみ減量のために有効に活用していくためのものです。ていねいに市民と合意を重ねながら政策的な投資にあてることもふくめて有効に活用していただくことを希望します。
 
9 国に対しての働きかけに関して
 ごみ削減のためには、もともとごみになるものを作らない、売らないというメーカー責任をはっきりさせるべきです。また、処理困難なものについてのメーカーの処理責任についても社会経済システムとして制度化すべきです。すなわち、拡大生産者責任の考え方について、京都市として市民の声を背景に国に対して強く働きかけをしていただくことを強く要望します。
 
連絡先TEL075-251-1001