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京都市食品衛生監視指導計画案についての意見書

1月26日、提出しました。

2009年1月26日
京都市保健福祉局衛生推進室生活衛生課 御中

京都市食品衛生監視指導計画(案)についての意見書

〒604-0847
京都市中京区烏丸二条下る ヒロセビル5F
特定非営利活動法人
コンシューマーズ京都(京都消団連)
理事長 原  強

平成21年度京都市食品衛生監視指導計画(案)について以下のとおり意見を表明しますので、よろしくお取り扱いください。

1 はじめに 全体としての感想
 何年かにわたって「食品衛生監視指導計画」が策定され、それにもとづく施策が積み上げられてきたことによって、「計画」全体の枠組みや個別の施策内容が次第に定着・充実しつつある。パブリックコメントで出された意見についても、たとえば、BSEの全頭検査の継続など、随所にとりいれられてきたものがある。 

 また、昨年は、中国ギョウザ事件から汚染米にいたるまで、あいついで重大事件がおきた。これらについての緊急対応措置をとるなかで、京都市として何をなすべきかが実践的に明らかになってきたといえる。その経験が今回の「計画」案にも生かされているといえる。 

 しかし、リスクコミュニケーションの推進など、まだまだとりくみが不十分な領域もみられる。 

さらに、個別の「計画」内容の充実を図るとともに、これからの食の安全・安心行政を展望するとき、「食の安全・安心条例」(仮称)の制定を通じて、食品衛生行政全般について総合的な見直しを行うべき時期にあるといわねばならない。  


2 「計画」全体の枠組みについて
 「計画のポイント」の設定や、それらについての施策内容、「監視指導の実施体制」「関係機関等との連絡体制」などについては概ね理解できるものになってきたといえる。とくに「食中毒の健康被害発生時及び違反食品等の発見時の対応と関係機関との連携」など、非常時のとりくみ内容がかなり明確にされてきたことや、ひきつづき輸入食品の安全チェック体制強化を強調していることは評価できると思う。 

 「計画」にしたがい確実に業務をすすめていただくとともに、PDCAサイクルにしたがったマネジメントをすすめていただくことをお願いしたい。 

 その点で、「計画」策定段階で、その年度の業務執行状況の中間的な評価でもよいので課題や問題点を広く共有することができるようにしていただきたい。 


3 「リスクコミュニケーション(情報提供及び意見交換)の推進」について
 「リスクコミュニケーション(情報提供及び意見交換)の推進」に関わっては、改善がみられるものの、昨年、意見表明した点がまだ取り入れていただいていないと思うので、そのまま、もういちど意見をのべておきたい。 

(1) ホームページについて
京都市の行政組織のなかで「食の安全」に関わる部局はどこかということにも関わるが、京都市の食品安全行政に関わる情報をホームページでみつけようとする場合、きわめて困難なように思う。すなわち食品安全行政が保健福祉局の生活衛生課所管であるという認識はなかなかもちえないのだと思う。
たとえば、このパブリックコメントについての情報にしても、「京都市・食の安全推進協議会」の情報にしても、その気になって探さないとみつからないのではないか。行政組織を変えるということがなくても、京都市のホームページに「食の安全」という入り口を作ってもらうことはできると思う。消費者の関心からいえば、「生活衛生」というより、「食の安全」とストレートにいってもらったほうがわかりやすい。 

せめて「市政ガイド」の「福祉と保健(高齢者のための福祉・健康づくりなど)」をいかすなら、ここに「食の安全」という項目をつくるような配慮をしていただきたい。 

(2) 京都市・食の安全推進協議会について
京都市・食の安全推進協議会は京都市の食品安全行政を考えるうえでとても重要な場である。それだけに、この会議の開催情報、議事内容(議事録)はできるだけ速やかによくわかるように公表してもらいたい。 

(3) 京都市市民生活センターとの関係について
京都市の消費者行政担当部局である京都市市民生活センターとの連携についてはほとんど視野にいれられていない。この点はぜひ改善していただきたい。 

(4) 消費者団体との連携について
かねがね要望していることだが、京都市の食品安全行政の推進をはかるうえで、消費者団体との連携についてぜひ強化していただきたい。 


4 「食品衛生行政」から「食の安全・安心行政」へ
 この間の食品をめぐるさまざまな事故を経験するなかで「食品衛生行政」から「食の安全・安心行政」への発展がもとめられるところである。 

 国段階においてはBSE問題等を経て、食品衛生法の改正を行うとともに、食品安全基本法を制定するとともに、食品安全委員会を設置するなど、行政の枠組みを転換してきた。さらに「消費者の目線」にたった行政の必要性も強調されている。 

 このようななかで、地方自治体においても「食の安全・安心行政」の整備がもとめられるところである。それは、食品安全基本法においても地方自治体の責務として方向づけされている。 

 このような視点から、今回の「計画」を見直すと、やはり食品衛生法にもとづく「食品衛生行政」の枠のなかでの施策の組み合わせのように思う。 

 ついては、この機会にあらためて京都市においても「食の安全・安心条例」をすみやかに制定し、それにもとづく「食の安全・安心行政」の確立にむけて踏み出していただくことを要望しておきたい。 

 なお、この点については、12月9日に、京都市会に対して「「京・食の安全安心条例」(仮称) に関する陳情」を提出したことを報告しておきたい。

 この「陳情」では以下の「陳情する事項」をあげているので、ここでも紹介しておきたい。
一、「京・食の安全安心条例」(仮称)案を早急にとりまとめ、広く公表すること。
一、「条例」制定から実施にいたるプロセスのなかで消費者・市民の声を十分反映していただくこと。その方法としてはパブリックコメントにとどめず、説明会(討論会)など意見交換の場を重視していただくこと。
一、「条例」には以下の事項をくみいれていただくこと。
(1)「食の安全・安心」が消費者・市民の権利であることを明記する条例であること。
(2)「食の安全・安心」のために京都市の関連部局が連携をとり、総合的な施策をすすめることを可能にする条例であること。
(3)「行動計画」を策定し、計画的に事業をすすめるとともに、必要な点検・評価を行うことを内容とした「条例」であること。

連絡先 TEL075-251-1001